越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子 

小林ハルさんのこと・越後瞽女唄と津軽三味線

私の師匠 ”最後の瞽女”  長岡瞽女・小林ハルさんを知ってください

 

 

    2011年8月より  小林ハルさんの資料が公開されています 

                                            (新潟県 胎内市)      

胎内市は萱森が小林ハルさんと出会いハルさんと杉本シズさんから瞽女唄をまなんだ場所です 高田ごぜ杉本キクイさんら多くの瞽女さんが廃業後ここで余生をおくった 「瞽女の歴史終焉の地」でもあります

新たに公開されている資料は昭和54年〜平成6年に撮影・録音を行った川野楠己氏より胎内市に寄託されたものです  胎内やすらぎの家での取材を中心に写真379点、インタビュー録音などこれまで未公開だったものも含まれています  

   

   黒川郷土文化伝習館   写真パネル・未公開遺品など展示

                         サンプル版(CD)の貸し出し可能  ・ サンプル版以外も閲覧可能

   

   胎内市図書館              サンプル版(CD)のみ閲覧・貸し出しも可能

 

                              いずれも販売はありません


   問い合わせ先   胎内市生涯学習課文化財係(0254−47−3409)

                           黒川郷土文化伝習館(0254−47−3000)

                                                                       担当 伊東さん

 


 
小林ハルさん・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子  1900(明33)新潟県三条市で出生
生後100日で失明
5才 瞽女の親方に弟子入り
9才 初の旅回り
昭和48年に福祉施設に入所するまで瞽女として生きた

写真:川野楠己さん 撮影・提供

 
 小林ハルさん・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子 記録作成等の措置を講ずべき無形文化財として認定
三条市名誉市民
吉川英治文化賞受賞

2005年4月25日 盲養護施設胎内やすらぎの家にて永眠 105才

写真:川野楠己さん 撮影・提供

 

 

  「よい人と歩けば祭り 悪い人と歩けば修行」

                                                                 ハルさんの言葉です


 

 

ものを習う気がまえ

唄をきいていただく気がまえ

くらしをたててゆく気がまえ

 

 

 
そこから教えていただきました

ハルさんが伝えたいと望まれたそのままの瞽女唄を、

ハルさんの声で私の耳に入ったものをそのままに、
         多くの方にお伝えしたい・・・

 

 
  「お前はめぐりにあれこれされないで(周囲に左右されずに)おれ(新潟では女の人も自分のことを、おれ、という)のいうことをきいていろ」

「おれの唄を立派に唄うてくれるのはおまえだけだ。大事に唄うてくれ」・・・

「お前みたいなのを唄バカというんだ。おまえの唄は、さずきもんだの」(さずかりもの、という意味)・・・

「おれがもうちっと若かったらおまえと旅したかったもんだの よかったろうの」・・・




辛いことの多かったハルさんに「人生の最後の最後におまえと会えてよかった」と感じていただきたい・・・その一心でお稽古に通った十年余でした。

90歳をこえたハルさんが気力と労力をそそいで伝えてくださった事を無駄にしてはならないと考えています。

 

     小林ハルさんのお墓は  新潟県胎内市、胎内川のほとり  にあります
 

ハルさんの生まれ故郷は新潟県三条市ですが、ハルさんは常々「自分はここ(胎内やすらぎの家)が一番幸せだ、死んでも三条にいくつもりはない、ここの墓に一緒に入れてもらうんだ」 と言っておられました

写真の右に写っているのが、その胎内やすらぎの家の共同墓、六地蔵です  そのすぐ隣にハルさんのお墓は建てられました  「やすらぎの家」のすぐ近くです

戒名は 「無量院春芳慈声大姉」  

この写真は2009年秋、生徒さんと共に胎内やすらぎの家で演奏させていただいた後にお参りしたときのものです   年に2回ほど折に触れては訪れていますが、周りに建物がないせいか風が強いことが多い場所です

供養してくださっている長谷寺からは車で10分ほど離れていて、 水道、ゴミ箱などの設備はありませんのでおいでになるときはご準備いただければと思います

 

越後瞽女唄と津軽三味線・萱森直子・ごぜ小林ハルの墓

 

私の子供との写真です(2000〜2001頃)

私の子供との写真・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子

私の子供との写真・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子

 

我が家の子供たちは、ハルばあちゃんハルばあちゃんと、ハルさんをしたってそだちました。

かわいがられて育てば子供はよい子になる、口癖のようにそうおっしゃっておられました。

教えていただいて子供たちと歌った古い手まりうたなども、ときには公演でうたいます。

ハルさんから学んだもの・・・
   「ごぜうた」そのものをこえて、もっと大きなものとなって私をささえています。     

 

 
ハルさん百寿を祝う会・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子 公演では唄そのものの魅力に加え、師小林ハルさんのお人柄にもふれていきます。

瞽女唄は瞽女さんの生き方と切り離せないものだからです。

うわべだけをまねをして形を瞽女唄らしくととのえても、それは本物の瞽女唄にはなりえない・・・そんな気がします


写真はハルさん百寿を祝う会 三味線は萱森直子
瞽女文化を顕彰する会提供

 

 
ハルさん百寿を祝う会・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子 小林ハルさんは戦前10年ほどの間、萱森(私の夫の実家)の土地に住んでおられました
(実家のすぐそばです いまは自転車店になっています)

義母は娘時代よくいっては親しくしていた仲だったのです

ハルさんに弟子入りして5年ほどたってからその事実を知り、不思議な因縁を感じました (結婚したときも弟子入りしたときもそんなことは全然知りませんでした)

写真は数十年ぶりに義母と小林ハルさんが再会したときのものです

ハルさんは当時のその町のようすを克明に記憶しており、義母と二人、昔話に花が咲き、きりがないほどでした

小林ハルさんが亡くなられ、この写真は私にとってとても、懐かしい、幸せな気持ちがよみがえってくる1枚です

 義母の記録より
  小林ハルさん100歳のお祝いに訪れた折り

  ハルさんにとっては小須戸は思い出の多い土地で、親戚の家に長らくとう留し売店の名などよく覚えており、話しはつきない思い出の深い日でありました
孫たち、かわいがられて・・・

 

 

 2006.4.23 小林ハルさん 「追悼公演」 
小林ハルさん 「追悼公演」・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子


新潟県阿賀野市(笹神)出湯温泉「石水亭」


写真右に写っている掛け軸は、小林存氏が亡き師(折口信夫)に捧げた短歌
  
   「山尋ね 逢はむ方なき 君が行き
       いくたびいへど 悲しかりけり」

この日のために二瓶さん(写真左)が出してくださったものです

師匠小林ハルさんは「上手にできたか」「間違わなかったか」「声がよくでたか」・・と私に問うたことは一度もありません。
「お客人は喜んでくれなさったか」それだけをいつも聞かれました。

皆様に楽しかった、といっていただき、師匠もきっと喜んでくださったと思っています。

 

  寄せられたご感想の一部をご紹介します


 
今日で二回目でしたが今日も鳥肌が立ちました。ただただ感動です。
  
 すてきなお時間でした。また機会がありましたらよろしくお願いします

 最後のうたがはじまりましたら、とめどもなく涙が次から次へとこぼれ落ち、心が洗われる思いがしました。
欲もなくまっさらな心ゆえこのように切々とものがたりを語ることができるのでしょうか。

 時間とともに小林ハルさんと萱森さんが同体となられたような不思議な体験をさせていただきました。

 自然の中での時代の息遣い、土と向き合うひとびとの生活・・小林ハルさんの若い頃もこのひびきだったろうなと。

 今一番大切なものをいただいたような気がします

 きれいに伝承してゆく方法もあるとはおもいますが、やはりこの飾らない荒さこそが瞽女唄だとあらためて感じました



 
 

「石水亭」でやらせていただけたことに大きな意味と喜びを感じています

 「石水亭」でやらせていただけたことに大きな意味と喜びを感じています・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子  出湯温泉は昭和35年から13年間小林ハルさんが住んでおられたところです。

暮らしの立ち行かなくなったハルさんに住む場所を提供し、その後の生涯を最後まで見守ってくださった恩人が二瓶文和さん、「石水亭」の館主でいらっしゃいます。

「ハルさんが亡くなったら自分が後始末をする。それまでは死ねない」・・そうおっしゃっていた二瓶さんもご高齢になられ、「石水亭」はハルさんと最後をともにするように2005年12月をもって閉館となりました。

写真は石水亭で唄うハルさん(昭和56年)
 

4月23日

この追悼公演のためだけに特別に「石水亭」を開けていただきました。


右の写真は二瓶さんの奥様と並ぶハルさんです。


下の写真、左が出湯に来たころのハルさん、右が出湯を去るときのハルさん。
13年を経ているのに、むしろ若返ったようにみえます。
二瓶さんがいらっしゃらなければ私がハルさんとめぐり合うこともなかったかもしれません。


二瓶さんの奥様と並ぶハルさん・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子

 
 

出湯温泉でかど付けをするハル・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子


出湯温泉を去り施設に入る日のハルさん ・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子

 

 

 小林ハルさんのCDのご紹介
     「最後の瞽女 小林ハル、96歳の絶唱」 は
                              
完売致しました  

 

 

小林ハルさんの唄をきくことのできる録音資料を 「資料とおけいこ」 のページに紹介しています

また 「CDのご案内」 にご紹介している萱森のプライベートレーベルCD NO.5 には                        小林ハルさんの声による萱森へのお手紙 が入っています

 

 小林ハルさんの生涯を追った本のご紹介
 小林ハルさんの生涯・越後瞽女唄と津軽三味線 瞽女唄伝承者 萱森直子  

「最後の瞽女 小林ハル  光を求めた105歳」
           語り/小林ハル
           構成/川野楠己

  NHK出版  2007年2月5日 弟3刷発行
  

  1600円+税  

  印税の全ては社会福祉法人・愛光会に寄贈されます  

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